厳しい寒さの飛騨地方で生まれたアイデア料理『朴葉味噌』

朴葉味噌の写真3 グルメ
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飛騨地方の郷土料理の1つ、朴葉味噌

朴葉味噌とは、自家製の味噌に葱、椎茸、生姜、などを合わせて朴葉の上で焼いて頂く料理です。飛騨地方では各家庭で味噌を作る風習があり、その味噌をダイレクトに味わえるこの料理は古くから親しまれています。

朴葉味噌の写真1
朴葉味噌の香ばしい香りが食欲をそそります

どうして朴葉味噌が食べられるようになったのでしょう

そもそも朴葉とは、全国の山野に自生する「ホオノキ」の葉のことで、殺菌作用や火力に強いのが特徴です。霜が降り始めると大きな朴葉が落ちるので、この葉を拾い集め、3日間塩水に浸し、物干しをしてから保存し使用しています。

寒さが厳しい冬の飛騨では保存食が少なく漬物も凍って食べる事が出来ませんでした。

そんな中、凍った漬物を温め食べる方法として、外から枯朴葉を拾いその上に凍った漬物のせ、一緒に自家製味噌も焼いてみようと食べたのが始まりでした。その後、その美味しさから干し椎茸や、飛騨地方の特産品でもある飛騨葱をのせ食べるようになりました。まさに昔の知恵が活かされている料理なのです。

意外と知られていない言い伝えと現在

また、朴葉味噌を焼くと朴葉と味噌の香りが食欲をそそるため、「朴葉味噌を三年続けると身上をつぶす」=あまりの美味しさにご飯が進み過ぎて3年も食べ続けると財産がなくなるといういわれがあるほどです。

現在、世界遺産でもある岐阜県白川村ではお店で2,000円前後で食べることも、お土産売り場で500円くらいで購入することもできます。

朴葉味噌の写真2
ご飯と食べればお腹いっぱい